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「お墓はいらない」という方に知って欲しい樹木葬のメリット・デメリット・かかる費用

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最近、樹木葬を希望する人が増えてきています。一口に樹木葬といっても、最近では埋葬方法も形もさまざまなものが登場しており、その中から自分が入る場所を決めるのは簡単ではありません。そこで、今回は樹木葬を選ぶうえで知っておきたいことを、まとめてみました。

 

 

1.「お墓はいらない」という方にも注目されている樹木葬とは

樹木葬とは「墓地・埋葬等に関する法律(以下「墓埋法」)」に基づいて許可を得た区画に樹木を墓標としたお墓を作り、遺骨を土に還す埋葬方法です。お墓とは異なる埋葬方法として、近年注目を集めています。

樹木葬の定義は、樹木が墓標であること以外にはないので、かたちも埋葬方法もさまざまです。基本的に個人で申し込むことが出来るものが多く、利用者の宗旨宗派不問、管理団体が清掃や合同法要などを執り行うためお墓の後継ぎも不要です。寺院が経営主体の場合は、永代にわたり供養を約束している所が多いです。また、樹木葬は一般的なお墓や納骨堂等に比べて価格が安価です。

「お墓はいらない」「死んだ後は自然に還りたい」という方に選ばれている新しい埋葬の形です。

 

 

2.樹木葬の種類

一口に樹木葬といっても、厳密な規定があるわけではありません。 すべての樹木葬に共通しているのは、埋葬されている場所のそばに墓標やシンボルとして樹木があるということ。それゆえ、現在では「これも樹木葬なのか」と思うほどバリエーションが豊富です。ここでは、樹木葬の中でも多くみられるものをご紹介いたします。

里山の中の樹木葬

山林の一角を霊園として登録し、そこに埋葬する樹木葬。寺が所有する山林の一角を樹木葬用区域にしていることが多いです。骨壺から遺骨を取り出し、土に埋葬するので、本当の意味で自然に還れる樹木葬といえます。
「死後は自然に帰りたい」との理由から樹木葬を希望する人にとっては最適な選択肢といえます。
しかし、山の中に設けられているので、アクセスが良いとはいえず、また骨壺から遺骨を出して埋葬するため、後から遺骨を返してもらうこともできません。

霊園・寺院の中の樹木葬

公営霊園の樹木葬
2006年に、神奈川県横浜市戸塚区にある「横浜市営墓地メモリアルグリーン」に設けられた「合葬式樹木型納骨施設」が、日本初の公営霊園における樹木葬です。3000体埋葬可能な施設でしたが、2009年には募集が終了しています。
横浜市営墓地メモリアルグリーンの樹木葬に遅れること6年後の2012年、東京都の公営霊園である小平霊園に樹林葬墓地が登場しました。初年度は500体の募集に対し、倍率が16倍になるほどの応募者が殺到。それ以降も、募集するたびに高倍率となる人気の施設です。
民営霊園・寺院境内にある樹木葬
近年では、霊園の中や、寺院の境内に樹木葬墓地を設けるところが増えてきています。
樹木葬だとしても、霊園内の休憩所や法要施設・会食室等の施設・設備を利用することができるのが大きな魅力です。
樹木葬でありながら、銘板で生きた証を永遠に残すことができたり、遺骨がどこにあるのかが分かるようになっていたりと、「樹木葬を希望しているけれど、きちんとした供養をしたい」「遺骨の方を向いてお墓参りをしたい」といった幅広いニーズに応えるものを選ぶことができます。
また、霊園や寺院内にある樹木葬は、公共交通機関で訪れやすかったり、駐車場が十分に用意されていたりと、アクセスが良いところが多いです。

 

 

3.樹木葬の埋葬方法

合祀
シンボルの樹木のそばに納骨室(カロート)を設置し、そこへ骨壺から遺骨を取り出して納めます。多摩聖地霊園の樹木葬「天樹」をはじめ、価格が抑えめな樹木葬は、このタイプのものが多いです。納骨後は他の遺骨と区別がつかなくなるため、遺骨を取り出すことはできません。
東京都西多摩郡日ノ出町にある多摩聖地霊園の樹木葬「天樹」

東京都西多摩郡日ノ出町にある多摩聖地霊園の樹木葬「天樹」

個別埋葬
シンボルの樹木のそばに納骨室(カロート)を設置し、骨壺のまま納めます。一定期間骨壺に納めたまま納骨した後は、遺骨を合祀墓に移すところが多いです。
神奈川県横浜市の横浜三保浄苑の樹木葬「滝の樹木葬」

神奈川県横浜市にある横浜三保浄苑の樹木葬「滝の樹木葬」

複数(家族)埋葬
複数の骨壺を納められる大きさの納骨室が設けられています。
樹木葬にはしたいけど、配偶者や家族と一緒に納骨されたいと考えている人に向いています。銘板が設けられ、専用の花立てが用意されていたりと、普通のお墓と同じ感覚でお墓参りができます。
千葉県八千代市にある八千代悠久の郷霊園の樹木葬「樹木葬さくら墓苑」のように、ある一定期間骨壺のまま収蔵した後に合祀するものが主流です。
千葉県八千代市の八千代悠久の郷霊園

千葉県八千代市にある八千代悠久の郷霊園の樹木葬「樹木葬さくら墓苑」

直接埋葬
里山の再生を目指した樹木葬の場合、骨壺から遺骨を取り出して、土の中に埋葬します。「死後は自然に還りたいから、樹木葬にしたい」と考えている方は、このタイプの樹木葬を選ぶと良いでしょう。
ただし、合祀と同様に、埋葬後に遺骨を取り出すことはできません。

 

 

4.価格が安いだけではない、樹木葬のメリット

 

費用が安い・管理費がかからないものが多い
樹木葬は、従来のお墓のように永代使用料も墓石代も工事費も不要なので、お墓にかかる費用を抑えることができます。ただし、生前購入の場合は管理費がかかるところもあるので、検討しているときには必ず確認しましょう。
永代供養がついている
寺院が経営主体である樹木葬墓地は、その寺院が永代供養を約束しているので、「後継ぎがいないけど無縁仏になりたくない」という方におススメです。 なお、公営霊園の樹木葬の場合、公営霊園は宗教団体が運営に関わっていないので、寺院が運営する樹木葬のような永代供養はありませんので、寺院による供養を希望するのであれば、民営霊園または寺院が運営する樹木葬墓地を選択した方が良いでしょう。
一人で入れる
樹木葬は、その始まりが里山の中の樹木のそばに埋葬し、埋葬された人の名前を残さない埋葬方法であったことから、個人で申し込めるものが多くあります。また、個人で申し込むタイプの樹木葬は、一代限りで永代供養を保証しているものが殆どです。

 

 

5.後悔しない・トラブルにならないために知っておきたい樹木葬のデメリット

遺骨が合祀されると、遺骨を取り出すことはできない
樹木葬の大半は、決められた時期が来たら納められていた遺骨は合祀されることになります。そのため、後になって別のお墓に遺骨を移すことはできません。
どこに埋葬されているか分からない場合がある
樹木葬は、従来のお墓と違い、おおよその場所は分かっても正確な埋葬場所が分からなかったり、銘板があってもその銘板のそばに遺骨があるとは限らないことがあります。遺骨に向かって手を合わせてお墓参りをしたいと思う人が家族や身内にいるのであれば、納骨された遺骨の場所が分かる樹木葬を探すと良いでしょう。
参拝場所が共用なので、ゆっくりお参りできない場合がある
樹木葬の多くは、香炉や花立が共用です。時期によっては次々とお参りに訪れるため、ゆっくりとお墓参りができない場合もあります。樹木葬の中にも、神奈川県横浜市にある横浜三保浄苑の「樹木葬こもれび墓苑」のように、専用の香炉・花立があるものもありますので、樹木葬でも従来のお墓のようにゆったりとお墓参りをしたいと考える方は、このような樹木葬を選ぶと良いでしょう。
神奈川県横浜市にある横浜三保浄苑の「樹木葬こもれび墓苑」

神奈川県横浜市にある横浜三保浄苑の樹木葬(こもれび墓苑)

お参り環境は天候や気温に左右される
樹木葬は、自然の近くに眠れることが大きな魅力なのですが、それは一方で例外なく屋外である、ということでもあります。そのため、納骨や法要が必ずしも天候に恵まれるとは限りません。樹木葬墓地の場所によっては、納骨場所に行くだけで一苦労、ということもあり得ます。

 

 

6.樹木葬にかかる費用

樹木葬は、比較的安価と言われています。一般的な樹木葬でかかる費用は、樹木葬区画を利用するための費用として一人当たり10万円程度のものもあります。
その一方で、樹木葬と謳いながらも、百万円前後かかる普通のお墓と変わらないぐらい費用がかかる施設もあります。

樹木葬にかかる費用
埋葬のタイプ 納骨の単位 費用の目安
合祀 個人 10万円~20万円程度/体
個別納骨 個人 20万円~30万円程度/体
複数納骨 複数(家族) 40万円~

 

 

7.樹木葬を探すときの流れ

樹木葬を探すときには、以下のような手順で探します。

(1)条件を考える

  • 公営か民営か
  • 手元に埋葬すべき遺骨があるかないか
  • お墓参りをする予定があるかないか
  • 予算
  • 樹木葬墓地の場所
  • 合祀か個別納骨か
  • 銘板の有無
  • 希望の樹木であるか

希望や条件を挙げていき、この中で優先順位を決めます。

(2)条件に合う樹木葬を探す

最近では、樹木葬についての情報はインターネット上で探すのが効率的です。

公営霊園の樹木葬を希望する場合は、住所のある自治体のウェブサイトや広報紙を確認して、申し込みの準備をしましょう。

「いいお墓」「OHAKO」「お墓探しナビ」「お墓さがし」「終活ねっと」等、霊園を紹介しているポータルサイトには、樹木葬の情報を沢山掲載されています。媒体により掲載されている樹木葬墓地が異なることがありますので、複数のポータルサイトで検索してみると良いでしょう。

比較検討したうえで、気になる樹木葬墓地の資料を請求します。この段階では候補を絞りすぎず、優先順位の高い条件に合っているものは、できるだけ資料請求をしておきましょう。

また、家の近くの樹木葬墓地を希望しているのであれば、チラシがポストに入っていたら、保管しておくと良いでしょう。

(3)資料を比較検討し、現地見学をする樹木葬墓地を選ぶ

資料が到着したら内容をよく読み、比較検討をし、実際に現地に足を運ぶ樹木葬墓地を選択します。この時点で不明点があったら、まとめておき、現地見学時に確認しましょう。

(4)現地見学

(3)で選んだ樹木葬墓地を実際に訪問します。

現時点での樹木葬墓地の状態は画像では分かりません。また、画像は撮影の仕方によってかなり印象が変わります。実際の姿は現地に行かなければ分からないので、購入する前には必ず現地見学をしましょう。

なお、現地見学は予定を詰め込みすぎると、最後の方まで集中して話を聞くことが出来なくなる可能性があります。墓地を1か所見学するのにだいたい1時間程を見込んで置き、午前1か所・午後1~2か所ぐらいと、ゆとりを持って予定をたてることをおススメいたします。可能であれば複数回、天候の異なる日や時間帯を変えて訪れて墓地の状態を確認すると安心です。

また、樹木葬は最近になって認知度が高まっていますが、それでも樹木葬を否定的に見る人もまだまだ少なくありません。家族や親戚など、供養にかかわりのある身内を連れて見学すると、トラブルを未然に防ぐことができます。

(5)契約

複数の樹木葬墓地を見学し、比較検討し絞り込んだ墓地に利用契約を交わします。

 

 

8.樹木葬を選ぶときのチェックポイント

チェックボックス 項目 詳細
お参りする人がいるか、いないか お墓参りをする人がいるかどうかは、樹木葬選びの際の大きなポイントです。
たとえば、夫婦でお墓を購入してどちらか一方が先に亡くなり、残された方がお墓参りをする、また墓じまいをして遺骨を樹木葬に移したことでお墓に納骨された人のお墓参りを定期的にする人がいる場合は、里山の中にある樹木葬よりは、樹木葬のある場所まで公共交通機関で行きやすかったり、駐車場が十分に用意されていたりと、お参りする人にとってアクセスの良いところを選んだ方が良いでしょう。 一方、お墓参りをする人がいないのであれば、お参りする人のことを考える必要はないので、自分の希望に合う樹木葬を選べます。
遺骨が合祀されても良いか 先にご紹介したとおり、樹木葬での埋葬の仕方にはいくつか種類があります。
他の人の遺骨と一緒に埋葬されても問題ない、またはどこに遺骨が埋葬されているのか分からなくても問題ない、という方であれば、選択肢が広がります。
しかし、樹木葬でも遺骨が他の人のものと一緒に埋葬されることに抵抗があったり、家族で同じ場所に埋葬できる方が良い、となる場合は、樹木葬以外のお墓の形も選択肢に入れた方が良いでしょう。
生きた証(名前)を残したいか 樹木葬は「樹木を墓標とするお墓」なので、戒名や名前を残す場所がないものが多くあります。しかし、最近の樹木葬は、納骨した人の名前を刻む銘板を用意していたり、納骨室に銘板が設置することができるものも増えてきていますので、生きた証を残したいと思う人は、銘板が含まれる樹木葬を探してみましょう。

 

 

9.樹木葬Q&A

Q1.樹木葬と散骨の違いは?
A2.
樹木葬は、墓埋法に基づいて許可を得た墓地に遺骨を埋葬し、散骨は墓地以外の場所に遺骨を撒きます。樹木葬墓地に埋葬するためには、埋葬許可証が必要ですが、散骨では管理者のいる墓地に撒くわけではないので、埋葬許可証は特に求められません。 しかし、だからといって散骨は自由にできるわけではありません。散骨をする場所は、近隣の住民や産業に悪影響を与えない場所を選ぶ、遺骨はパウダー状にして遺骨であることが分からないようにする、といった周辺環境や住民、そこを訪れる人々への配慮が求められますので、個人で行うのはハードルが高いと言えます。樹木葬や自然葬ではなく、山野への散骨を希望される方は、散骨を実施している業者を探し、希望する形での散骨が可能かどうか相談してみることをおススメします。

 

Q2.樹木葬のトラブル例とその防止方法は?
A2.
樹木葬のトラブルとして起こり得るのは、以下のものです。
  1. 家族・親族からの反対
    人により、お墓に対する認識は異なります。樹木葬の認知度は高まっているものの、墓石がない、宗教色がないなどの理由から樹木葬に抵抗のある人も少なからずいます。そのような人が家族や親族にいる場合、樹木葬に埋葬することに難色を示す可能性があります。法事等で関わりがある親族には、契約をする前に樹木葬を選んだことを伝えておくと良いでしょう。可能であれば、一緒に見学をしてもらうと、理解をしてもらえる可能性が高まります。
  2. 埋葬方法に関するトラブル
    樹木葬は、樹木を墓標として用いる以外には、特に決まりがない埋葬方法です。そのため、これまでにも紹介した通り、埋葬の方式も複数あります。合祀もしくは一定年数経過後に合祀される樹木葬を選択した場合、いったん合祀されてしまうと遺骨を取り出す(返骨)ことはできません。
    埋葬方法については、しっかりと確認しておき、家族や親族等、関係者の理解を得たうえで利用するようにしましょう。

 

Q3.日本で最初の樹木葬は?
A3
日本での初めての樹木葬墓地は1999年、岩手県一関市の臨済宗大慈山祥雲寺が、栗駒山の山麓に作ったのが最初とされています。お寺周辺の山一帯を墓地とし、近隣の里山の自然再生と保護も樹木葬を始める目的の一つとしていたことが大きな特徴でした。
Q4.墓じまいで出た遺骨を樹木葬にすることはできますか?
A4.
できます。 ただし、元のお墓に遺骨がたくさん入っている場合、一体ごとに契約するタイプの樹木葬は、一つあたりの価格は安くても、合計すると金額が嵩む場合もあります。そのような場合には、複数の遺骨を納められるタイプの樹木葬を選ぶか、樹木葬にこだわらず普通のお墓や納骨堂も選択肢に入れて検討したほうが良いでしょう。

 

「お墓はいらない」「死んだ後は自然に還りたい」という方に選ばれている新しい埋葬の形である樹木葬は、近年人気を集めています。

遺骨を納めるところは一時の流行で決めてしまえるようなものではありません。最近は樹木葬をはじめ、新しいタイプのお墓が増えてきていますが、自分の気持ちや価値観を大切にしつつも、家族や親戚、関わる人からも理解してもらえるよう、お墓探しをしてみてください。

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