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お墓を建てるなら知っておきたい時期・場所・費用・手順

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納骨堂や、永代供養墓、樹木葬、海洋散骨など、供養の形もバリエーション豊かになってきていますが、それでもやはり終の住処としてお墓を建てよう、という方は多くいらっしゃいます。そこで、ここでは、お墓を建てる上で知っておきたいことをまとめました。今すぐお墓を用意したいという方はもちろん、いつかは必要なんだろうな、と漠然と考えていらっしゃる方もぜひご一読ください。

 

 

 

1.どうしてお墓を建てるのか―お墓の意味

 

お墓を建てるために必要なことをご説明します

お墓とは、亡くなった方の遺骨を埋葬するための施設です。 世界中に形は違えど、亡骸を納めるお墓を作っており、故人を弔うことは共通しています。

ただ故人の遺骨を納める場所ではありません。故人を供養する場であるとともに、後に残る遺族がお墓参りに来るたびに故人へ日々の報告をし、想いを伝える「心のよりどころ」でもあるのです。

 

 

2.遺骨が手元にないと建てられない?生前に建てることはできる?お墓を建てる時期・タイミングをどうするか

お墓を建てる時期にきまりはあるの?

結論から申し上げますと、お墓をこの時期までに建てなければならない、という明確なきまりはありません。

仏教・神道・キリスト教ともに、一般的な納骨の時期は、下記のとおりあるのですが、実は、それぞれの宗教とも、この時までに納骨を済ませなければならないとは決めていないのです。

(参考)宗教ごとの一般的な納骨の時期
宗旨 時期
仏式 四十九日法要の時期
神道 五十日祭の前後
キリスト教 カソリック 逝去から一か月後の追悼ミサの日
プロテスタント 逝去から1ヶ月後の召天記念日

とはいえ、逝去後1ヶ月~1ヶ月半後に納骨するとなると、既にお墓がある場合は問題ありませんが、お墓を持っていない人は、新たにお墓を用意しなければなりませんが、お墓を建てるには2か月~3か月程度かかります。欲しい時にすぐ用意できるものではないのです。一般的な納骨時期に合わせて納骨しようとするのは、現実的ではありません。。 さらに、葬儀が終わっても、故人様に関するさまざまな手続きや、故人様の住まい等の整理、遺産相続等、やらなければならないことが目白押しです。そのような中で墓地を選び、お墓を建てるよりは、心身ともに落ち着き心の整理ができてから、じっくり取り組んだ方が、亡き人に相応しいお墓が建てられるでしょう。

亡き人が眠る場所だからこそ、間に合わせで用意するのではなく、しっかり時間をかけて検討して、納得したお墓を建てた方が安心といえるでしょう。

 

お墓を生前に建てるか、死後に建てるか

お墓を建てる時期は生前に建てるか、身内が亡くなってからお墓を建てるか、の2択です。「死後のことは後に残る家族がやるべき」「生きているうちから死後のことを考えるのは縁起が悪い」と考える人も少なくありませんが、その一方で生前に建てたお墓は「寿陵」と呼ばれ、縁起が良いと言われています。ここでは、生前にお墓を建てる場合と、家族が亡くなってからお墓を建てる場合のメリットとデメリット両方をご紹介いたします

お墓を生前に建てることのメリット
  • 自分の好みのお墓にできる
  • 費用を子供達に負担させずに済む
  • お墓は相続税・固定資産税の課税対象ではないので、節税になる。
  • 一般的な納骨時期に合わせやすい

葬儀費用やお墓の費用を現金で残そうと考える方も多くいらっしゃるかもしれませんが、お墓の費用に関しては、現金で残すよりは自分で生前にお墓を建てた方が節税になります。

上記にあるような一般的な納骨時期に納骨を希望するのであれば、生前にお墓を建てておけば、確実に納骨が可能です。

お墓を生前に建てることのデメリット
  • 管理費がかかる墓地・霊園の場合、管理費を毎年負担しなければならない。
  • 埋葬されたことのない遺骨があることを利用条件としている霊園は利用できない(公営霊園に多い)

家族が亡くなってからお墓を建てるメリット・デメリット

家族が亡くなってから、お墓を建てるメリット
埋葬されたことのない遺骨があることを利用条件としている霊園(公営霊園に多い)に応募できる。
公営霊園は、永代使用料と管理費が民間霊園や寺院墓地に比べ安く設定されているので、結果的にお墓を建てる費用を抑えることができる。ただし、利用条件に合致していても応募者多数の場合は抽選となるので、利用が確約されるわけではない。
遺骨を納めるお墓が必要になってから、お墓を建てるデメリット
遺骨の保管場所に困る
自宅に安置するか、期限付きの納骨堂に遺骨を預けることになります。
自宅に遺骨を安置する場合、遺骨は数年置いておくだけでカビが生えると言われているので、室内の湿度が高くならないよう、配慮する必要があります。
自宅に遺骨を置いておくスペースがない場合は、一時的に遺骨を預けられる施設を利用します。例えば、都営霊園には、預かり期限が定められた収蔵施設がありますが、収蔵した遺骨は法要等があっても期限までは取り出すことができません。また、遺骨を一時的に預かる寺院もありますが、その場合でもお布施が必要です。
落ち着いて検討できない
遺族がお墓を建てるのは、遺骨を納めるという明確な目的があります。その場合、百箇日または一周忌まで等、期限を区切って取り組む人が大半です。そうなると、十分に情報収集をしたうえで検討することができず、後から後悔する可能性もあります。

生前にお墓を建てる場合と、身内が亡くなってからお墓を建てる場合、それぞれのメリットとデメリットをご紹介いたしました。どちらにも、メリット・デメリットがありますが、お墓を建てるには、百万円以上かかります。可能であれば、元気なうちにじっくりと検討し、自分にとって満足ができ、家族にとっても法事やお墓参りの際に利用しやすいお墓を選ぶことをおススメいたします。

 

 

3.公営霊園・民営霊園・寺院墓地…お墓を建てる場所の違い・選び方

お墓を建てる場所は、一般的には公営霊園・民営霊園・寺院墓地の中から選択します。

経営主体の種類
経営主体名 経営主体
公営霊園 地方自治体
民営霊園

宗教法人または、霊園経営を目的とした公益法人です。供養施設である霊園が倒産により利用不可能になることを防ぐため、

営利企業による霊園の運営は墓地埋葬法で禁じられています。

寺院墓地

その名にある通り、寺院です。民営霊園との違いは、寺院墓地が寺院の敷地内(境内)にある墓地であるのに対し、

民営霊園は、寺院とは別に取得した土地に作られた墓地を指します。

経営主体が異なることで、公営霊園・民営霊園・寺院墓地それぞれに特徴があります。以下にてそれぞれの違いを説明してまいります。

公営霊園とは

公営霊園は、地方自治体(都道府県や市町村)が管理・運営している墓地です。都営霊園や、市営霊園がこれにあたります。
公営霊園のメリット
墓地使用料・管理料が比較的安価。
宗教・宗派を問わず利用可能
地方自治体が管理・運営しているので、経営体制も安定していて安心である。
好きな石材店に建墓してもらえる。
公営霊園のデメリット
募集期間が決まっている
募集期間が決まっており、その期間に応募しなければならない。また、毎年利用者の募集があるわけではないので、希望の時期に墓地を利用できるとは限らない。
利用者条件がある

自治体の居住者に対して提供されている墓地のため、自治体に住民票がなければ申し込めないことが多い。また、都立霊園の一部の埋蔵施設では、埋葬したことのない遺骨がないと申し込むことができないといった条件が定められていることもある。応募者が多いと抽選となり、必ず利用できるわけではない。
永代供養はない。
合祀墓はあるが、後に述べる民営霊園や寺院墓地が行う「永代供養墓」とは異なり、経営主体による供養行為は行われない。

民営霊園とは

民営霊園とは、収益を目的としない宗教法人や社団法人・財団法人が経営する霊園のことを指します。

「民営」という言葉から、企業が運営している霊園があるかのように思う人もいるかもしれません。しかし、霊園は公益性の高い事業であることから、墓地埋葬法により倒産のリスクのある営利企業による霊園経営を認めていません。 昭和30年代ごろより寺院墓地や公営墓地の供給が需要に追い付かなくなるといわれたことから、民営霊園は増加していきました。 登場した当初は、郊外に造成された広大な霊園が多かったのですが、近年では、「いつでもお参りできるよう、自宅の近くにお墓が欲しい」というニーズが高まっていることから、都市部に近く、公共交通機関でのアクセスの良い霊園が増えてきています。
民営霊園のメリット
いつでも購入できる
公営霊園とは異なり、民営霊園は区画や施設に空きがあれば、いつでも申し込むことが可能です。
選択肢が多い
民営霊園では、一般墓だけではなく、最近人気が高まっている永代供養墓や樹木葬等を園内に設けるところが出てくるなど、利用者のニーズに応じた区画・施設が設けられています。
設備・サービスが充実している
利用者の高齢化が進む中、参道の幅を広くし段差をなくしたり、霊園会館にエレベータを設置するなど配慮された設備を設けています。また、霊園会館内に法要室や会食施設が設けられていたり、法事の手配をスタッフが手伝ってくれるなど、きめ細かなサービスを提供しています。
宗旨宗派不問
経営主体が宗教法人であっても、民営霊園では利用者の宗旨宗派を問わないところがほとんどです。また、利用者の国籍も問いません。
民営霊園のデメリット
公営霊園に比べて価格・管理費が高い傾向にある
民営霊園は、霊園用に土地を取得して造成される分、永代使用料(土地の価格)は高くなります。また、参道や管理棟といった共用部分の清掃や納骨・法要等の業務を担う管理スタッフの人件費を管理費から賄うため、管理費も高くなります。
石材店を選ぶことができない 民営霊園では、建墓工事ができる石材店が決められていることがほとんどで、自分が選んだ石材店に墓石を建ててもらうことができません(指定石材店制度)。

寺院墓地とは

寺院墓地とは、宗教法人である寺の境内(敷地内)にある墓地です。基本的にそのお寺の檀家のための墓地のため、檀家であることを利用条件として挙げている寺院墓地が多数派です。もし希望する寺院墓地の宗派と家の宗派が違う場合には、改宗を求められることがあります。

寺院墓地のメリット
寺院の敷地内にあるので、寺がしっかりと守ってくれる。
寺院との付き合いがしっかりとできる
檀家になる、ということは、家としてお寺を支えることになりますので、その分寺院との付き合いは濃くなります。法事もお寺の施設を利用して執り行うことができます。供養を丁寧にしたいと考えている方に、寺院墓地は適していると言えるでしょう。
立地が良いところが多い
境内に墓地を設けられるお寺は、以前からその地で寺院として存在していて、もともと人口の多い街中にあることが多いです。自宅から歩けるところにお墓を持ちたい、と考えている人にとっては、近所のお寺の墓地は候補となり得るでしょう。
寺院墓地のデメリット御布施や寄付の負担が多い寺と同じ宗派でなければならない
寺院墓地を利用するためには、そのお寺の檀家になる必要があります。その場合、家の宗派と寺の宗派が異なる場合には、「改宗」が必要となります。「宗旨宗派不問」としている場合でも、過去の宗旨宗派は問わないものの、利用する場合にはその寺の宗派の宗旨や儀式に則って葬儀や法事を執り行わなければならない、とするところが多いです。墓地購入費用が高くなる傾向にある
寺院墓地は、運営・管理ともに寺院で行っていることから、寺院墓地の永代使用料は高くなる傾向にあります。また、有名寺院や、アクセスの良い寺院など、人気の高い寺院墓地は永代使用料が高くなります。金銭的負担が大きい
寺院墓地を利用するには檀家であることを条件としているお寺が多く、檀家になると管理費に加え、お布施も毎年納める必要があります。また、寺院から寄付の要請があった場合には、応じなければなりません。

 

 

4.永代使用料・墓石代・工事費用・管理費用…お墓にかかる費用はどれぐらい?

お墓を建てるために必要な費用

お墓を建てるためには、以下のような費用が掛かります。

お墓を建てる費用には、永代使用料と石塔・外柵・納骨室代、それらを建てる工事費や墓石への彫刻費用が含まれます
永代使用料
永代使用料とは、お墓を建てる場所の使用権を得るための費用です。永代とつくからには、ずっと使い続けられるようなイメージがありますが、「お墓を建てた後にかかる費用」で取り上げる管理費の支払いが長期間滞ると、お墓が撤去されてしまう場合もあります。
石塔・外柵・納骨室代
(画像追加)
お墓は、石塔・納骨室で構成されています。また、広い区画の場合は、外柵も必要になります。
墓石加工費・彫刻費
墓石の加工・彫刻費は、一般的なものであれば別途請求されることはありませんが、デザイン墓石や、立体的なイラストの彫刻など、特殊な加工を施す場合には、別途追加料金がかかります。
建込み工事・墓石への彫刻費用
お墓を建てるには、工場で加工された墓石・墓碑・外柵等をトラックで墓地まで運搬し、建込みを行います。これらの作業は石材店によって行われます。墓地の参道が狭く工事車両が入れない等、特殊な工程が発生する場合、費用が余計にかかります。

お墓を建てた後にかかる費用:開眼法要の費用・お布施、管理費用

開眼法要
開眼法要とは、建てたお墓に仏様(性根)を入れる法要です。寺院墓地であれば、そのお寺に依頼し、執り行ってもらえます。公営霊園や民営霊園にお墓を建てた場合は、お世話になっているお寺様に依頼して、霊園までお越しいただいて執り行ってもらいます。その時にかかる費用としては、 お坊様へのお布施・お車代に加え、お墓の前にお供えする供物等の費用が挙げられます。
管理費
厳密には、管理費は墓地を建てる区画の使用権を確保したときから発生するものです。お墓を建てていなくても支払う必要があります。

 

 

5.お墓を建てる―墓地選びから実際に建てるまでの流れ

1.お墓を建てる場所を選ぶ

 条件を考える

お墓を建てる上で大切なのは、お墓を建てた後どのような供養をしたいか、というところです。自分だけではなく、供養を受け継ぐ子供達のことも考慮に入れて、条件を決めてきましょう。

  • 遺骨の有無
  • 建墓の時期
  • 予算
  • 宗旨宗派へのこだわりの有無
 

2.公営霊園・民営霊園・寺院墓地のうち、どれにするかを決める

条件がだいたい決まったら、公営霊園・民営霊園・寺院墓地のどこから選ぶかを決めます。

公営霊園を選択した場合

自分の住所地にある公営霊園の募集要項を確認し、必要な書類を用意する
公営霊園は、募集時期が限られていることが多いので、自分の住所地の自治体がどのように募集をするのかを確認しましょう。
公営霊園は、応募の多い霊園・施設では申し込めば必ず使えるわけではなく、抽選になることもあります。抽選に外れると、次の募集時期まで待たなければなりません。抽選に外れてしまった場合には次も公営霊園に応募するのか、それとも民営霊園または寺院墓地のどちらかにお墓を建てるのかを決めておいた方が良いでしょう。
 

民営霊園・寺院墓地を選択した場合

条件にあう霊園・墓地を探す
公営霊園は数が限られている一方で、民営霊園と寺院墓地は選択肢が沢山あります。そのため、家に届くチラシを集めたり、インターネットで検索するなどして、事前に情報収集をすることが、満足のいくお墓作りに欠かせません。
現地見学をする
チラシやインターネットに掲載されている画像は、実物以上によく見えるように加工されていたり、古い画像がそのまま掲載されていたりして、実際の姿を反映しているわけではないことが多々あります。必ず現地に足を運び、実際の区画や設備・施設を自分の目で確かめましょう。
 足を運んだ時には、ぜひ以下の項目をチェックしてみてください。  
 
現地見学時のチェックリスト
 
駐車場台数は、霊園の規模に対して十分あるか
 
公共交通機関を利用した場合には、最寄の駅・バス停からの道のりは、安心して歩けるか(歩道が狭かったり、坂が多かったり、長い階段があったり、交通量が多かったりしないか)
 
参道は歩きやすいか・段差があるか
 
水場は使いやすいか
 
休憩所や法要室などはあるか
 
管理は行き届いているか(共有設備が整備されているか)

 上記以外にも、知りたい事があれば、積極的に質問して疑問を解消していきましょう。できれば、お墓を建てた後にお世話になる管理スタッフや、お寺の住職等に質問をしてみることをおススメいたします。
また、現地見学をしてすぐに決めてしまわずに、天候の異なる日(できれば雨の日)にもう一度現地を訪れ、利用に不便がないかどうか確認すると良いでしょう。

 
区画の申し込みをする
希望に合致する区画が見つかりましたら、申込みをします。その際には、募集条件や利用規約等必ずご確認してください。

2.一般墓を作る流れ

この記事では、この画像にあるような一般墓と呼ばれるお墓を作る流れをご紹介いたします。
1.石塔・外柵・納骨室に使う石の種類を選ぶ
墓石に使われる石材にはさまざまな色・柄のものがあります。石材店のスタッフに予算や希望を伝えて、提案してもらうと良いでしょう。
2.墓石のデザインを決める
墓石の形には、和型・洋型とありますが、どちらにも当てはまらないデザイン墓もあります。デザインを作るうえで、イメージを伝える画像があると良いでしょう。
3.設計・見積もり
打ち合わせの内容を基に、デザインを設計図に書き起こすとともに、建墓費用の見積を出してもらいます。この段階では費用は掛からないので、納得がいくものが出来るまで修正を加えてもらいましょう。
4.石材店と契約
デザインと建墓費用の見積に納得ができたところで、石材店と建墓契約をします。
5.文字原稿作成
墓石に彫刻する文字の原稿を作成します。最近のお墓は、「○○家之墓」といったものより、「和」「愛」といった漢字や、「ありがとう」といった言葉など、彫刻する文字もバリエーションが豊かになってきています。彫刻したい言葉やイラストがあるようでしたら、この時までに用意しましょう。
6.石の加工・彫刻
2・4・5までの内容を反映し、工場にて職人の手により石が加工され、文字・イラストが彫刻されます。
7.建込み工事
6で加工した墓石を墓地へ運び、職人が建墓工事を行い、設置します。
8. 引き渡し
建墓工事終了後、引き渡しを受けます。

 

 

6.お墓を建てるときのQ&A

Q1.区画には、区画の向きによって価格が違うことがありますが、どの向きが良いのでしょうか?
A かつては「お墓は西向きに建ててはならない」という迷信があったようですが、実際には、東・西・南、どちらに向けて建てても問題はありません。 今まで購入されたお客様は、以下のような理由でそれぞれの区画を選択されています。参考にしてください。
それぞれの向きのお墓を購入された理由(図表)
方角 理由
太陽が昇る方角にお墓が向くから
お墓参りの時、参拝者が西を向くから
西 お墓が、お釈迦様が眠ると言われる西方浄土を向くから
一日中太陽が燦々と照らす明るいお墓が良いから
Q2.民営霊園では、いくつかの石材店が入っていますが、指名することはできるのでしょうか?
A2.基本的に多くの民営霊園では、ふらりと訪れて見学する場合、石材店を指定することはできません。
民営霊園の多くで行われている「指定石材店制度」では、基本的に参加している石材店が順番にお客様のご案内を担当するルールがあります。しかし、下記の場合は特定の石材店がお客様を担当することになります。
  • (1)霊園を訪問する際に石材店のスタッフに同行してもらう
  • (2)霊園を訪問する際に事前に予約し、受付で予約している旨伝える
  • (3)対応を希望する石材店の名前が分かるものを提示する(名刺・石材店名の入ったチラシ・封筒 等)
上記は、上に行くほど優先順位が高いので、「どうしてもこの石材店にお願いしたい」と強い要望があるのであれば、事前にその石材店が希望の霊園で工事が出来ることを確認したうえでスタッフに同行してもらう、または霊園訪問時には事前に予約をすることをおススメいたします。
Q3.お墓を建てる以外に、遺骨を供養する方法はありますか?
お墓を建てる以外には、以下のような供養の方法があります。
納骨堂
寺院内に設けられた、遺骨を納める建物です。形状には、ロッカー型・位牌型・仏壇型に加え、最近では機械が遺骨が入った箱(厨子)を参拝口に自動的に運んでくる自動搬送式納骨堂(機械式納骨堂)と呼ばれるものもあり、価格帯も多様です。
永代供養墓
経営主体が永遠に供養することを約束している墓のことを指します。一人でも利用できる・後継ぎがいらない・管理費がかからないといったものが多く、近年利用者が増えています。
合祀墓(散骨)
骨壺から遺骨を出し、納骨室に納めるタイプのお墓です。これを「散骨」と呼ぶケースもあります。費用が安い一方で、いったん納骨したら遺骨を取り出すことはできません。
樹木葬・自然葬
樹木や花を墓標の代わりのシンボルとし、その周りに遺骨を撒いたり、遺骨を埋葬したりします。「自然に還れる埋葬方法」と人気を高めている埋葬方法です。しかし、最近の樹木葬・自然葬は霊園内の施設のひとつとして設けられることも多く、コンクリートや石造りの納骨室に納骨するものもありますので、希望する埋葬方法かどうかを確認した方が良いでしょう。
散骨(海洋散骨・山散骨)
海や山に遺骨を撒く散骨は、樹木葬・自然葬同様、自然に還れる埋葬方法として注目を集めていますが、山散骨の場合は、墓地埋葬法に基づき墓地として認可されたところでなければ撒くことはできません。海洋散骨の場合も、漁業権が設定されている海域や、観光客の集まる海岸ではできないなど、制約があります。散骨を希望する人は、あらかじめ良く調べておくことをおススメします。

 

 

今回は、「お墓を建てる」ことに注目し、タイミング・時期から、場所、建墓にかかる費用、お墓の建てる流れまでご紹介いたしました。終の住処であるお墓を建てるとなれば、将来は家族も引き継いでいくものだからこそ、しっかりと事前に下調べをし、納得のいくものを建てたいものですね。

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