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「グリーフケア」安心できる場で共に過ごす時間、遺族懇話会について

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大切な人を亡くした悲しみは、誰にも同じ形では訪れません。
語り、聴き合いながら、静かに自分を取り戻していく──
遺族懇話会は、そんな安心の時間を育む場です。 
 

 

 

1.遺族懇話会とは ― “自分を取り戻す場”

大切な人を失うと、心の奥から深い感情が押し寄せてきます。その現れ方は人それぞれで、100人いれば100通りのグリーフがあります。悲しみを抱えていることに気付かないまま頑張り続けてしまう人。時間が経ってから「あの頃はグリーフの中にいた」と気付く人。
体調不良や強い孤独感により、動けなくなる人。どれも自然な反応ですが、現代は悲嘆を語る場が少なく、孤独の中で痛みを深めてしまう方も増えています。遺族懇話会は、その痛みにそっと寄り添い、“自分を取り戻すための時間”を育む場として生まれました。


2.家族葬の広がりとグリーフの関係

家族葬が一般化したことで遺族の負担は軽くなりましたが、葬儀の場が小規模化したことで、かつて自然に生まれていた「人に支えられる機会」が減りました。通夜に多くの人が集まり、声をかけ、遺族の悲しみに寄り添う文化がありました。この“つながりの時間”が癒しとなっていたことを思うと、孤立した悲しみが増える現代との違いがよくわかります。
語り合い、聴き合う場が求められているのは、そのためです。


3.キューブラー=ロスの「死の受容5段階」から考える遺族の心

エリザベス・キューブラー=ロスが提唱した「死の受容 5 段階」は、余命を知らされた方がたどる心のプロセスとして知られています。医療が進歩した現在、実際にこの段階を経て旅立たれる方も増えています。しかし、その傍らで支え続けたご家族には、深く大きな痛みが残ることがあります。終末期医療や緩和ケア、看取り師の存在が広がっても、大切な人を失ったあとの心の痛みはすぐには癒えません。だからこそ、その痛みを一人で抱え込まず、成長の糧へと変えていくための場が必要なのです。

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4.グリーフワークとグリーフサポート

悲嘆から立ち直るためには、
ご本人の「ここからもう一度歩きたい」という小さな意志と行動が欠かせません。これを グリーフワーク と呼びます。一方、その働きをそっと支え、安心して心を開ける環境を整えることを グリーフサポート と言います。私たちは治療行為を行うわけではありませんが、
正しい学びと寄り添いの姿勢があれば、心が少しずつほどけていく時間を一緒に作ることができます。


5.人は歴史の中で、必ず死別を経験し、成長してきました

近親者の死別は、歴史上、誰もが例外なく経験してきたものです。そしてそのたびに、人は悲しみを抱えながらも、時間とともに新しい自分へと成長してきました。その確かな歴史があるように、死別は“成長の機会”としてとらえることもできます。苦しみの中にいても、
人は必ず何かを取り戻し、前に進む力を備えています。その歩みに寄り添うのが懇話会の願いでもあります。


6.終活の本質 ― 家族に“悲しみに向き合う力”を残すこと

終活は「家族の負担を減らす準備」と思われがちですが、本当に大切なのは、遺された家族が悲しみに向き合える土台を残してあげることです。悲しみを語る場、支え合う関係、孤独にしない環境──これらを整えておくことが、もっとも深く家族を支える“終活”だと感じています。


7.遺族懇話会の特徴と過ごし方

遺族懇話会には、どうぞ気軽にお越しください。お茶を飲みながら、ときには井戸端会議のように自由に語り合い、また、人の話を静かに聴くだけでも構いません。つらかったこと、嬉しかった記憶、今ふと感じている思い──それらを話すことで、また誰かの話を聴くことで、心が少しずつ動き始める瞬間があります。2024年12月の第1回開催から、まもなく一年を迎えます。これからも安心して心を開ける場として、皆さまとともに歩んでいきます。

2025年12月25日14時~16時
横浜市西区にある弊社運営の「ラステルカフェ」にて遺族懇話会を開催いたします。死別の痛みに寄り添うグリーフケアを目指し、どなたでも参加できる会として継続して開催してまいりますので、奮ってお申込み頂ければと思います。

【次の遺族懇話会についてお知らせ】

 

開催日時
20251225日(木)14時~16
2026110日(土)
2026228日(土)
2026328日(土)

・会場:ラステルカフェ(神奈川県横浜市西区境之谷62-21)※地図URL表示

・講師: 株式会社ニチリョク 取締役 尾上正幸  ・ 真宗大谷派佛心寺 新田崇信

・参加費:無料

・参加方法:予約不要ですが、事前にご予約いただいた方が確実です。

直接会場にお越しください。        

 

お申し込みの際は、以下にお電話ください。

ニチリョクお客様相談室
フリーダイヤル 0120-300-100
900-1700

監修・執筆協力

株式会社ニチリョク 取締役 尾上正幸
プロフィール
葬儀業界では30年以上の経験を重ね、個人葬から企業葬、著名人葬まで多様な案件に携わり、変化する葬送文化と遺族支援の現場に向き合ってきた。終活が一般化する以前から「家族の対話が心の整理につながる」と捉え、終活を“活力の生まれる暮らし方”として提案してきた。 これらの経験をもとに、現在は新規事業開拓をはじめ、地域と家族を支える企業連携の仕組みづくりに力を注いでおり、全国農業協同組合連合会との事業協力のもと、JAとのコラボ事業の周知・利用促進に取り組むほか、各県での広報活動や終活セミナー、葬儀・お墓の研修、分かりやすい講演活動を行っている。

株式会社ニチリョク 取締役 尾上正幸

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