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お布施の不安を解消!葬儀の時のお坊さんの対応・お布施について徹底解説

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お布施の不安を解消!葬儀の時のお坊さんとの対応・お布施について徹底解説

「親がもうそろそろかもしれない…」

40代、50代は、親の葬儀に直面する可能性の大きな時期です。 葬儀にはお坊さんを呼んで読経をしてもらう方が多いのですが、これまでお寺様とのお付き合いは親世代が行っているため、子供世代はご縁が薄い方が少なくありません。 それゆえ、「お布施って一体いくら包めばいいの?」「お坊さんに失礼がないようにするにはどうすれば?」といった不安や疑問が尽きないことでしょう。 そこで、この記事では、お布施の基本的な考え方から、気になる費用の相場、そしてお坊さんへの確認方法やマナーについて、家族葬など現代の葬儀事情も踏まえながら詳しく解説していきます。

 

 

 

 そもそも「お布施」とは? – 知っておきたい基本

 

まずご理解いただきたいのは、お布施は単なる「サービス料」ではないということです。
お布施とは、仏教において「施し」を意味する言葉で、読経や戒名授与といった宗教行為に対する対価ではなく、ご本尊様へのお供えであり、お寺の維持や活動を支えるための寄進という意味合いが強いものです。
ですから、お坊さんにお渡しするお布施は、感謝の気持ちを形にしたものと捉えるのが本来の姿です。
しかし、そうは言っても「いくら包めば良いのか分からない」というお悩みが生まれるのも無理はありません。

 

気になる「お布施」の相場 – 高かったらどうしよう?

 

お布施の金額に定価はありません。地域や宗派、お寺の格、そして授かる戒名のランクなどによって大きく変動するのが実情です。
「相場」という言葉でお伝えするのは非常に難しいのですが、一般的な目安として、いくつかの内訳と共に解説します。

1. 葬儀におけるお布施の内訳(一般的な仏式葬儀の場合)
  • 読経料(どきょうりょう): 通夜、葬儀・告別式、火葬炉前での読経などに対するお礼です。
  • 戒名料(かいみょうりょう): 故人様に授けられる仏弟子としてのお名前に対するお礼です。戒名にはランクがあり、それによって金額が大きく変わることがあります。(例:信士・信女、居士・大姉、院号など)
  • 御車代(おくるまだい): お坊さんにご自身の車や公共交通機関で葬儀場や火葬場へお越しいただく場合、交通費としてお渡しします。
  • 御膳料(おぜんりょう): お坊さんが通夜振る舞いや精進落としなどの会食を辞退された場合に、食事の代わりとしてお渡しします。
2. お布施の一般的な金額目安
あくまで一般的な目安であり、前述の通り様々な条件で変動します。
  • 一般的な葬儀(通夜・葬儀告別式・初七日法要をまとめて行う場合):
    読経料・戒名料(一般的な信士・信女の場合)を含めて、合計で30万円~60万円程度がひとつの目安と言われることがあります。しかし、これは本当に幅が広いです。都心部や歴史のあるお寺では、これよりも高くなる傾向があります。
  • 家族葬の場合のお布施:
    家族葬は参列者が少ない小規模な葬儀ですが、お坊さんが行う宗教儀礼の内容が一般葬と大きく変わらない場合、お布施の金額も一般葬と変わらないことがあります。ただし、お寺によっては儀式の簡略化に応じて相談に乗ってくださるケースもあります。
  • 戒名料:
    一般的な「信士・信女」であれば数万円~30万円程度、「居士・大姉」になると30万円~70万円程度、さらに「院号」がつくと100万円以上になることもあります。
    これはお寺との関係性や、故人様の社会的地位、生前の信仰心なども考慮される場合があります。

「お布施が高かったらどうしよう…」という不安は誰もが抱くものです。
しかし、大切なのは一人で抱え込まず、事前に確認し、もし経済的に厳しい場合は正直に相談することです。
その具体的な方法は後ほど詳しくお伝えします。

 

【重要】お坊さんへのお布施の確認方法 – 失礼なく聞くには?

 

「お坊さんに直接金額を聞くなんて失礼なのでは…」と躊躇される方も多いでしょう。しかし、後で困らないためにも、事前に確認することは決して失礼にはあたりません。むしろ、曖昧なまま進めてしまう方が、後々お互いにとって気まずい状況を生む可能性があります。

  1. 1. いつ、誰が、どのように聞くか?
    • タイミング: 葬儀の依頼をする際、または遅くとも葬儀の数日前までには確認しましょう。
    • 誰が聞くか: 基本的には喪主様、または喪主様のご家族が直接お寺に伺うか、お電話でお尋ねするのが丁寧です。菩提寺(先祖代々お世話になっているお寺)があるのであれば、まずはそちらにご連絡します。
    • 聞き方のポイント:「お気持ちで」と言われることを前提に、丁寧な言葉遣いを心がけます。
      ストレートに「いくらですか?」と聞くのではなく、クッション言葉を使いましょう。
      聞き方の例文:
      • 「この度は、父(母)〇〇の葬儀をお願いしたく存じます。つきましては、大変恐縮ではございますが、お布施についてご相談させていただいてもよろしいでしょうか。」
      • 「皆様、どのようにお包みされていらっしゃいますでしょうか。目安などお教えいただけましたら幸いです。」
      • 「私ども、不慣れなもので、どの程度ご用意させていただくべきか分からずにおります。失礼ながら、お心付けの目安をお伺いしてもよろしいでしょうか。」
        もし、経済的な事情がある場合は、正直に「誠に恐縮ですが、経済的な事情もございまして、率直にご相談させていただきたく存じます」と伝えるのも一つの方法です。
  2. 2. 「お気持ちで結構です」と言われた場合の対応
    お坊さんによっては、このように返答されることがあります。その場合は、以下のようにお伺いしてみましょう。
    • 再度、具体的な目安を尋ねる: 「お心遣い痛み入ります。ただ、私どもも失礼があってはいけませんので、もしよろしければ、他の方々がどのようになさっているか、おおよその目安だけでもお教えいただけると大変助かります。」
    • 葬儀社に相談する: 経験豊富な葬儀社であれば、その地域の慣習や、特定のお寺様の過去の事例を把握している場合があります。葬儀社の担当者に「お寺様から『お気持ちで』とのお話だったのですが…」と相談し、アドバイスを求めましょう。葬儀社が間に入って、それとなく確認してくれることもあります。
    • それでも不明な場合: 無理のない範囲で、ご自身の感謝の気持ちを込めてお包みしましょう。一般的に「キリの良い数字」が良いとされていますが、地域の慣習なども考慮すると良いでしょう。
  3. 3. インターネットの情報は参考程度に
    インターネットで「お布施 相場」と検索すると多くの情報が出てきますが、あくまで一般的な情報として捉え、鵜呑みにしすぎないことが大切です。やはり、直接お寺に確認するのが最も確実です。

 

お坊さんとの上手な付き合い方とマナー

 

お寺とのお付き合いが少ない方にとっては、お坊さんへの対応も気になるところでしょう。基本的なマナーを押さえておけば、過度に緊張する必要はありません。

葬儀依頼時の心構え:
まずは故人様が亡くなられたことをお伝えし、葬儀(通夜・告別式)の日程についてお坊さんのご都合を伺います。
その際、故人様の氏名、俗名、逝去日時、享年、喪主の氏名、連絡先などを正確に伝えられるようにしておきましょう。
言葉遣いは丁寧に、敬意をもって接することが大切です。
服装:
葬儀の打ち合わせなどでお寺を訪問する際は、平服でも構いませんが、華美な服装や露出の多いものは避け、清潔感のある落ち着いた服装を心がけましょう。
お布施を渡すタイミングと渡し方:
  • タイミング: 一般的には、葬儀が始まる前のご挨拶の際か、葬儀が全て終了し、お坊さんがお帰りになる際にお渡しします。どちらが良いかは、お寺や地域の慣習によって異なるため、事前に葬儀社に確認するか、お坊さんに直接お伺いしても良いでしょう。
  • 渡し方:
    お布施は、白い無地の封筒に入れるか、奉書紙(ほうしょがみ)で包みます。水引は不要とする宗派が多いですが、地域によっては付ける場合もありますので確認しましょう。
    表書きは、濃い墨の筆ペンまたは毛筆で「御布施」と書きます。その下に喪主の氏名(フルネームまたは「〇〇家」)を書きます。
    お金は新札でなくても構いませんが、あまりにも汚れたお札は避けましょう。
    直接手渡しするのではなく、袱紗(ふくさ)に包んで持参し、渡す直前に袱紗から取り出して、袱紗の上に乗せて差し出します。
  • 御車代・御膳料について:
    これらはお布施とは別の封筒に用意します。
    表書きはそれぞれ「御車代」「御膳料」とします。
    御車代の目安は5千円~1万円程度、御膳料も5千円~1万円程度が一般的ですが、距離や状況に応じて調整します。
    お布施と一緒にお渡しして構いません。
本堂での葬儀の場合:
お寺の本堂で葬儀を行うこともできます。
基本的には、本堂での葬儀は、そのお寺の檀家である必要があります。
お寺のルールや指示に従うことが大切です。お寺の本堂での葬儀における決まり事については、お寺様に事前に確認しておきましょう。
「家の近くのお寺が同じ宗派だからここで葬儀をしたい」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その場合、ニチリョクの「本堂葬儀」施行可能寺院の場合は、檀家でなくてもお寺の本堂で葬儀を執り行えます。
詳しくはお客様相談室(フリーダイヤル0120-300-100)までお電話にてお問合せください。

 

もし「お布施」が高額で支払いが難しい場合は?

 

万が一、提示されたお布施の金額が、どうしても経済的に厳しいという状況も起こり得るかもしれません。
そのような場合は、決して諦めたり、無理をして借金をしたりする前に、以下の方法を検討してください。

正直にお寺に相談する(最も重要):
「大変申し上げにくいのですが、提示いただいた金額ですと、現在の私どもの経済状況では正直申し上げて厳しいものがございます。
何とかご無理のない範囲でお願いできないでしょうか」
というように、誠意をもって相談しましょう。
分割でのお支払いや、少しでも減額していただける可能性がないか、率直にお話しすることが大切です。
多くのお坊様は、ご遺族の事情を汲んでくださるはずです。
葬儀社に相談する:
葬儀社の担当者は、様々なケースに対応してきたプロです。お寺との間に入って、交渉のサポートをしてくれる場合もあります。
また、菩提寺がない場合であれば、予算に応じた形でご供養をしてくださる別の宗派のお坊さんを紹介してもらえる可能性もあります。
ただし、菩提寺がある場合は、そのお寺以外で葬儀を行うことは基本的に難しいので注意が必要です。
もし、菩提寺があり、そこにお墓がある場合、菩提寺を葬儀に呼ばないとお墓に納骨できません。
戒名のランクを見直す:
もし戒名料が高額な要因となっている場合、戒名のランクを下げることでお布施の総額を抑えられる可能性があります。こちらもお寺にご相談が必要です。
葬儀の形式を簡素化する:
家族葬や一日葬など、葬儀の規模や内容を簡素化することで、葬儀全体の費用は抑えられますが、お布施の金額に直接的に大きく影響しない場合もあります。
しかし、相談のきっかけにはなるでしょう。
公的な貸付制度や扶助制度の利用検討:
本当に生活に困窮している場合は、自治体の福祉課などに相談し、葬儀費用に関する貸付制度や葬祭扶助制度が利用できないか確認してみましょう。

 

まとめ:不安を抱えず、まずは専門家に相談を

 

親御様のご葬儀を前にして、お布施やお坊さんとの関わり方について不安を感じるのは当然のことです。
しかし、お布施は本来、感謝の気持ちを表すものです。
金額の多寡よりも、故人様を敬い、心を込めて供養する気持ちが最も大切です。

分からないこと、不安なことは、決して一人で抱え込まないでください。
まずは菩提寺のお坊さんに、そして私たちニチリョクのような専門家にご相談ください。
長年の経験と知識をもって、皆様が心穏やかに故人様をお見送りできるよう、全力でサポートいたします。

この記事が、お布施に関する皆様の疑問や不安を少しでも解消し、来るべき時に落ち着いて対応するための一助となれば幸いです。
家族葬であっても、一般的な葬儀であっても、大切なのは故人様を偲ぶ気持ちです。どうぞ、ご無理のない範囲で、心のこもったお見送りをなさってください。

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