挫折しないエンディングノートの書き方 3つのコツ
映画になったり、TVや雑誌・新聞で取り上げられたりして、すっかりおなじみになったエンディングノート。でも、身の回りにエンディングノートを書きあげた、という人はあまりいないのではないでしょうか?
「エンディングノートを買ったものの、中身を見たら書くところが多すぎて面倒臭くなった…」「どこから書いていいのか分からなくて放置してしまっている」という人を実際に見かけます。
でも、エンディングノートは、書いていく中で自分自身の心と情報の整理がつき、その後の終活をスムーズにしてくれる、いわば終活の味方です。
今回は、挫折せずにエンディングノートを書いていくコツを3つご紹介します。
1:エンディングノートとは何か
エンディングノートとは、自分の過去を振り返り記録するとともに、将来(自分自身の葬儀・お墓等について)や感謝の気持ちなどの家族に伝えたいことを書き記すためのノートです。
基本的には、エンディングノートは3つの要素で構成されています。
エンディングノートの内容
概要 | 詳しい内容 |
過去 | 出生地・学歴・職歴・訪れたことのある場所・思い出 |
現在 | 居住地(自分の連絡先)・家族構成・趣味 |
未来 | 介護・看護に対する要望、脳死状態になったときの延命治療の可否 葬儀の希望(菩提寺の連絡先・参列して欲しい人の住所一覧・希望の式場等) お墓に関する要望 家族へのメッセージ 等 |
これらを書き記すことで、残される家族に遺言では伝えられない上記のような項目を伝えることができます。
なお、相続や子供の認知等については、別途遺言書を作成する必要があります。仮にエンディングノートにこれらのことを書いたとしても、法的効力がないので従う必要がないのです。家族にしっかりと人生のバトンを渡していきたいのであれば、遺産相続に関することを遺言書に、それ以外に家族に伝えたいことはエンディングノートにそれぞれ記載しておくと、遺族を無駄に迷わせたり、不安を与えず安心です。
2:完璧を目指さない
上でも見た通り、エンディングノートには、沢山の項目があります。しかし、最初から最後まですべての項目を埋めなければいけない、というものではありません。まずは自分の生い立ちや職歴、居住歴等すでに把握している過去に関する情報から書き始めてみると良いでしょう。
また、エンディングノートを始める動機が、家族に伝えたいメッセージがあるというのであれば、そこから書き始めてみてはいかがでしょうか。
さらに、終活を進める中で、いざという時に連絡を取ってほしい友人の住所録や、葬儀のときに遺影として使ってほしい写真、介護や看護への希望などなど、具体的な情報が整理されてきたら、その都度記入していきましょう。
3:エンディングノートは頭から書こうとしない
エンディングノートの内容は、ノートを前にして頭の中にある記憶だけで書けるものではありません。項目によっては、情報の整理が必要なものも結構あります。よって、最初から順番に書き込もうと思わず、書けるところから書くもよし、また遺言を書く上で整理しておきたい財産の明細について情報を整理しがてら書いたり、年賀状の整理のついでに住所録を書くなど、臨機応変に進めていくと気軽に取り組めますね。
4.何度でも書き直しOK
家族へのメッセージや、希望する葬儀のスタイル等、「以前はこう考えていたけど、今はこうしたい」と考えが変わることはよくあることです。エンディングノートは一度書いたら変更できない、ということは当然なく、書き直しもOKです。
そのためにも、立派な装丁のものよりは、差し替えができるバインダーを活用して、新しく書き直したら該当ページを差し替えるようにした方が、気楽に取り組めるでしょう。
「はじめよう!終活」では、オリジナルのエンディングノートを3種類ご用意しています。一般的なエンディングノートに相当するものが「終活ノート」です。
このページの右上にある「資料ダウンロード」ボタンから無料でPDFデータを入手できますので、こちらをプリンタで印刷して活用するのも良いでしょう。
エンディングノートは、自分と家族のために書くものなので、堅苦しくとらえる必要はありません。気楽に楽しく取り組んでみてくださいね。